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蘇州黄檀

先日、中国の銘木販売会社のページを見ておりましたところ、蘇州産の蘇州黄檀という木材を発見しました、心材が紫褐色で紫檀そのもののという感じの銘木です。

調べましたところ、蘇州黄檀という黄檀(中国で紫檀の事を黄檀と呼びます。)は確認できませんでしたが、蘇州の隣街である上海の名がついた上海黄檀Dalbergia sacerdotum Prainという黄檀は存在するようでした。
さらにDalbergia sacerdotum Prainで検索をかけましたら、黄檀(フーペイローズウッド)Dalbergia hupeanaのシノニム(Synonym/同種)として上海黄檀Dalbergia sacerdotum Prainが併記されておりました。
以前固有種と思われていたものが、近年DNAの解析によって同種と扱われるケースは多々ございます。
蘇州黄檀というのが黄檀/湖北黄檀(フーペイローズウッド)の確証はありませんがの可能性は高いと思われます。
もしもフーペイローズウッドが最初の写真のような紫褐色の材であるならば、インドローズやココボロと遜色のないローズウッドが日本の気候でも栽培可能とも考えられます。
日本の北海道等の寒冷地に生息するマメ科のイヌエンジュやハリエンジュも心材は褐色ですので、フーペイローズの心材が紫褐色である可能性は十分考えられると思います。

フーペイローズと南嶺黄檀とイーストインディアンローズは種子が3種とも似ております、また、幼苗も似ております、インド東北部のアソム州に生息するアソムパリサンドル(Dalbergia assamica)と300km離れた中国雲南省の南嶺黄檀(Dalbergia balansae)が同種である事が近年判明しましたので、亜熱帯生息の南嶺黄檀は熱帯生息のイーストインディアンローズウッド(Dalbergia latifolia)と温帯生息の黄檀/フーペイローズウッド(Dalbergia hupeana)の中間の存在と思われます、どちらが先に存在したのかわかりませんが、例えばインドローズで亜熱帯息に進化したのが南嶺黄檀でさらに寒いエリアに進化したのがフーペイ、またはフーペイから南嶺黄檀→インドローズと暖かいエリアに進出したのどちらかのように思えます。
高地の寒いエリアで産出されたイーストインディアンローズウッドはハカランダのような煌びやかな音がするという説もあります、冬があるエリアの木は材が引き締まって高品質になるとも言われておりますので、蘇州黄檀がフーペイであるならば、フーペイローズウッドはインドローズ寒冷地対応良質材品種の可能性もあると考えられます。
煌びやかな音色のローズウッドの可能性も期待できるかもしれません。

屋外(納屋の軒下)でヒョロヒョロに延びて売り物に向かないフーペイとノースの耐寒テストを行いました。

フーペイローズウッド(半透明のポット)8株中8株すべての越冬に成功しました。
ノースインディアンローズウッド(白のポット)も5株中5株全て越冬に成功しました。
両品種とも新芽を更新しております。

今年の滋賀県湖南市は屋外に設置してありますデジタル温度計で氷点下-0.1~-2.2℃を観測した日が20日程ありましたが、平年より暖かい気温でした、平年と異なり1月は氷点下日が数日で2月の方が寒かったです、1日だけ最低気温-3℃を観測した日がありましたが、フーペイもノースも枯れずに越冬できました。

内陸の滋賀で幼苗が越冬できましたので、フーペイとノースは太平洋・日本海沿岸の暖地以外でも地植えが可能と思われます。